元気と笑顔にあふれるリハビリテーションを

リハビリテーション部の取り組み

Activities of Rehabilitation Department

リハビリテーション

外来でのリハビリテーション

 医師の指示に従い、理学療法や作業療法、言語訓練を行うことができます。外来診察のある日の午前中で対応しております。

病棟でのリハビリテーション

 入院中の患者さまへのリハビリテーションは、患者さまの退院後の生活を見通した計画を立てて実施します。病棟機能ごとにリハビリテーションの進め方に特徴があります。
 一般病棟の患者さまへは手術後の早期からリハビリテーションを実施し、寝たきりになるのを防止したり、早期に身体機能を回復したりするお手伝いをします。
 地域包括ケア病棟の患者さまへは、患者さまの退院後の目的に合わせたリハビリテーションをすることで退院後の生活にスムーズに移行できるように支援します。
 そして、回復期リハビリテーション病棟では、土日を含め、365日体制で重点的なリハビリテーションを実施し、患者さまの早期機能回復を目指しています。

リハビリテーションロボット・機器の活用

 総合リハビリテーションセンターでは、スタッフの技術向上をしながら、患者さま一人一人の状態に合わせて、最新のリハビリテーションロボットや機器の活用も積極的に行っています。また、地域医療連携を盛んに行っていますので、他の医療機関等でリハビリテーションを行っていた方でも安心して継続していただくことができます。

トヨタ ウェルウォークWW-2000

トヨタ ウェルウォークWW1000を使用したリハビリの様子

 トヨタ自動車株式会社と藤田医科大学が共同で開発したウェルウォークは自立歩行が困難な方も利用することができる歩行訓練用ロボットです。主な対象の方は、脳卒中などによる下肢麻痺のリハビリテーションが必要な方です。患者さまの状態に合わせて「うまく補助し、補助しすぎない」適切な運動量を調整することが可能です。通常のリハビリテーションよりもたくさんの歩行練習を提供することが可能となり、リハビリテーションの効果が出やすくなりました。 

 ロボット技術により映像や音声を活用したフィードバックを得られより良い姿勢で歩けるようにサポートできます。ウェルウォークを使用することで、早期から自分の力で歩く練習ができるようになります。「自分ならやれる!」という自信を早めに持つことができるので、患者さまのリハビリテーション意欲向上にもつながります。

【対象患者さま】
・脳卒中片麻痺の方
・全身状態が安定している方

安川電機 上肢リハビリ装置CoCoroe AR2

CoCoroe

 肩や肘のリハビリに特化したリハビリ装置です。
 ワイヤーで腕を吊ることで、腕が動かしやすくなり、肩や肘の動かせる範囲を拡大したり、運動のバリエーションや正確さを向上させやすくなります。
重度の麻痺があっても、運動プログラムを個別設定することができるため、個人の運動課題に合わせた訓練を行うことができます。

 当院では、この上肢リハビリ装置CoCoroe AR2とIVESを併用することで、肩や肘だけでなく、肩から腕全体の運動麻痺に対するリハビリテーションを行うことができます。
 また、ボトックス治療の一環として弛緩させた筋肉が固くならないうちから、使用することで治療効果を高める取り組みも進めています。

【対象患者さま】
下記の中で上肢運動麻痺のある方
・脳血管疾患のある方
・脊髄損傷のある方
・末しょう神経障害のある方

帝人ファーマ ウォークエイド

帝人ファーマ ウォークエイドを使用したリハビリの様子

 ウォークエイドは、筋肉や神経に電気刺激を行うことで動かしにくい筋肉を動かすことができます。装着しながら歩行練習や運動を行うことで筋力の強化や麻痺を改善し、よりスムーズな歩行の獲得をサポートします。

【対象患者さま】
脳卒中や中枢神経障害などが原因で、歩くときにつま先を上げる力をうまく入れることが出来ないなどの歩行障害がある方

OGWellness IVES

OGWellness IVESを使用したリハビリの様子

 脳卒中や脊髄損傷による障害では運動の指令信号が脳から手足の筋肉にうまく届かない状態(運動麻痺)となる場合があります。IVESは、脳から発生しているわずかな信号を拾い、手足の筋肉に伝えて運動をお手伝いすることができます。当院では主に手の運動麻痺のリハビリテーションに活用しています。

【対象患者さま】
脳卒中などにより運動のコントロールがうまく出来ない方

園芸療法

園芸療法


 当院ではリハビリテーションの一環として、園芸療法(園芸・農作業)を取り入れています。園芸や農作業では苗植え、水やり、間引き、収穫など作業内容が求められ、作業の計画や収穫の段取りを考える脳機能や、身体の筋力や持久力、歩行やバランス、手指の巧緻性など必要な身体機能も多岐にわたります。
 また、季節に合わせて異なる作物を栽培しているので、年間通じて緑に親しむことで心が癒されたり、スタッフや患者さま同士のコミュニケーションや作業を通じて活動意欲が向上するなど、身体だけではなく心身の回復が期待できます。
患者さま一人一人の状態や意欲に合わせて参加していただくことで、効果的な能力のリハビリテーションに役立てて頂くことができます。

菜園hygge

院内菜園hygge

 70周年記念事業として東海記念病院内にできた農園スペースです。トウモロコシ、かぼちゃ、里芋、キュウリ、ズッキーニなど様々な種類の作物を植えており、園芸療法として農作業を行いながらリハビリテーションを行って頂くことができます。

 畑のすぐ横の花壇やベンチはNPO法人みどりのまちづくりグループのみなさんから寄贈いただき、農作業の間や歩行訓練などの休憩に利用頂くことができます。

 また、病棟からも見える場所にあるため、入院中の患者さまにも季節感を感じて頂くことができる場所になっています。

農園ボランティア

 畑の指導員(農園長)として、当院でリハビリをされていた元患者さまがボランティアとして活躍いただいています。農業の知識経験の豊富さだけでなく、リハビリ経験者としての視点も畑作りに指導をいただきながら農園づくりを行っています。

ナンジャモンジャの小道

ナンジャモンジャの小道

 リハビリアリーナだけでなく、患者さまに屋外でもリハビリに取り組んでいただけるよう、リハビリ用の遊歩道 「ナンジャモンジャの小道」 (通称:リハビリ回廊)を設置しています。シンボルツリーであるクスノキの別名「ナンジャモンジャ」から名付けました。
 
 リハビリ回廊では、様々な植物と共に四季を感じていただきながら歩行練習を行うことが出来ます。歩くのに疲れたら、ベンチで景色を見ながら休憩することもできます。

ナンジャモンジャの小道

チーム活動

がんリハビリテーションチーム

がんリハビリテーションチームの活動の様子

 がん患者さまの希望を尊重し、多職種カンファレンスを開き患者さまひとりひとりに合った目標設定を行い、身体的・精神的・社会的な面から支援し、生活の質の向上を目指しております。
 勉強会も定期的に開催し、スタッフの知識向上にも力を入れています。

転倒アクシデント対策チーム

転倒のイメージ

 当院では患者さまが安心して入院していただける様に、医師・看護師・理学療法士など多くの職種で対策チームを作り、入院中の転倒を防止する努力しております。

救急蘇生対応チーム

救急蘇生対応チームの活動の様子

 BLS講習を受けた救急蘇生対応チームを作成し、救急蘇生が必要になった場合にも対応できる様に、病院スタッフへ講習を定期的に実施しております。

認知症サポートチーム

認知症サポートチームのカンファレンスの様子

 認知症サポートチームによるカンファレンスを定期的に行い、知識向上のために症例検討や勉強会を開催しております。また、対応の難しい患者さまがみえた場合は、対応策を提案しています。