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内視鏡検査は従来のX線検査で描出困難であった微細な変化や病変を観察でき、逆流性食道炎や胃炎、潰瘍なども程度に応じて的確な内服治療へと導くことができます。
また、小病変に対しても生検を行うことにより悪性疾患の確定診断を行うことができ、先端の内視鏡画像からできる限り早い段階で病変を診断し、侵襲の少ない内視鏡治療もしくは確実な外科的根治術につなげるようにしています。
一方、我々は内視鏡検査の重要性や有用性を感じているだけに、多くの方々に安心して検査を受けていただきたいと考えています。いまだに内視鏡検査は苦しいとかつらいというイメージをお持ちの方は少なくないと思われ、検査を躊躇し病気の発見が遅れるケースがしばしばあります。よって、我々は内視鏡検査になるべく苦痛を伴わないようにいろいろ工夫しています。鎮静剤を用いる方法、鼻からの経鼻内視鏡、大腸検査では硬度可変を用いたよりスムーズな挿入、同時に知識と経験を備えたスタッフが対応することで、検査前の不安や緊張を極力和らげるようにしています。
当院では食道、胃、十二指腸を検査する上部内視鏡検査は年間約1800例、大腸を検査する下部内視鏡検査は年間約700例行っており、前癌病変となりうる大腸のポリープに対する切除にも力を入れています。また、総胆管結石や閉塞性黄疸に対するERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)検査、乳頭切開、ステント挿入術なども積極的に行っています。低侵襲治療である内視鏡治療は患者さんにとって有用な治療であることは間違いありません。さらに治療領域を広げるよう我々も研鑽を積んでいきます。