栄養科

Department of Dietetics

“食”を大切にしています

 食事は、健康を維持するだけではなく、生活の質(QOL)を高めるためにも大切な役割を担います。私たちは、美味しい食事、楽しい食事を提供し、疾患の治癒や病状の回復、入院生活の中での喜びにつなげられるよう取り組んでいます。

栄養科の紹介

 人は、栄養を摂取し利用することで生命を維持しています。その「栄養」を摂取する方法の1つが「食事」です。
 当院では、各病棟に担当管理栄養士を配置し、個人の病状・病態に合わせた適切な食事を提供しています。また、病院の食事だからといって、単なる栄養補給が目的ではなく、食事が入院生活における楽しみの1つとなるよう、日本の四季や行事に合わせた行事食の実施や、選択メニューの実施など、心身ともに健康になるような食事づくりに取り組んでいます。

栄養管理業務

 入院患者さまに治療食の説明や、食欲のない患者さまの嗜好を伺い栄養状態の把握を行っています。
 リハビリ実施患者さまにおいては、提供している栄養量が不足していないかなども他職種と協力し把握するように努めています。
 適正栄養量を管理栄養士が算出し、必要に応じてその患者さまに合った補助食を提供しています。

入院中のお食事について

 治療及び患者さまの希望等(アレルギー、薬との相互作用、嗜好)に対応しています。
 食事について相談・質問がございましたら、主治医・看護師にお申し出いただくと、管理栄養士に連絡が入るようにシステムを作っております。

一般食

常食、全粥食、7分粥食、5分粥食、3分粥食、流動食があります。
主食は、選択できるようになっています。

一般食①

<一般食のメニュー例>
ご飯
ホイコーロー
冬瓜の中華煮
ブロッコリーのツナ和え

一般食②

<一般食のメニュー例>
ご飯
サケのタルタル焼き
厚揚げの炒め物
胡瓜の酢の物
フルーツ

選択メニュー

 常食のみ週2回選択メニューを提供しています。

選択メニュー

<選択食のメニュー例>
ハヤシライス
カリフラワーとエビの煮物
小松菜のお浸し

特別食

 疾患別に対応した食事になっています。
 糖尿病食、減塩食、肝臓病食、膵臓病食、腎臓病食(低タンパク食)、潰瘍食があります。

嚥下障害食

 言語聴覚士と協力し、嚥下障害の段階に合わせた食事が提供できるように準備しています。
 嚥下食ピラミッドに合わせた食事を提供するようにしています。

嚥下障害食①

<嚥下食のメニュー例>きざみとろみ食(学会分類コード3)
ご飯(全粥とろみつき)
鮭のおろしあん
豆腐と卵の炒め物
ほうれん草のお浸し

嚥下障害食②

<嚥下食のメニュー例>ミキサーとろみ食(学会分類コード2-1)
ご飯(全粥ミキサーとろみつき)
鮭のおろしあん
豆腐と卵の炒め物
ほうれん草のお浸し

経腸栄養法(EN:Enteral Nutrition)

 消化管の機能は保たれている場合で、食物の経口摂取が困難な時に消化をあまり必要としない濃厚流動食を栄養チューブを用いて胃または小腸に直接注入する方法。
 1cc/1kcalの通常のもの、疾患別、半固形のタイプの濃厚流動食を準備しています。
 栄養状態に合わせて栄養量を決定し、下痢・便秘・嘔吐・腹部膨満・逆流による誤嚥など合併症の相談に対応しています。

行事食

 病院の中は季節を感じにくくなりますので、食事から季節を感じていただけるように歳時記に合わせた行事食を提供しています。

行事食①

<行事食のメニュー例>
ご飯
太刀魚の梅風味焼き
ジャガイモのそぼろ煮
キャベツの浅漬け
あじさいゼリー

栄養相談

栄養相談

 栄養相談(食事栄養管理指導)では、管理栄養士が患者さま一人一人にあった食事の摂り方や調理方法を考え、提案させていただきます。

栄養相談実施日
月~金 9:00~11:00 、14:00~16:30
土曜日(第2・4・5のみ) 9:00~11:00

対象疾患

 肥満症(BMI 30以上)、糖尿病、脂質異常症、脂肪肝、肝硬変、慢性膵炎、高血圧、慢性腎臓病、痛風、がん、低栄養、摂食・嚥下障害、胃・十二指腸潰瘍、炎症性腸疾患、貧血、メタボリックシンドローム

費用

自己負担額
初回 2回目以降
1割負担の方 260円 200円
3割負担の方 780円 600円

申し込み方法

当院通院中の方

 相談希望の方は、当院の主治医までお申し出ください。

他院に通院中の方

 他医療機関に通院中の方はかかりつけ医師からの紹介が必要です。当院地域連携課でご予約を承ります。

訪問栄養指導

訪問栄養指導

 訪問栄養指導は、患者さまのご自宅に管理栄養士が訪問し、症状や状態にあった食事に関するアドバイスを行うサービスです。

訪問栄養指導の役割

 ご自宅に訪問して行うため、患者さま・利用者さまの住環境、自宅で食事を作る様子や食生活を配慮し、一人一人に合わせたの栄養指導を行うことができます。

患者さま・利用者さまに合わせた適切な栄養指導を行うことで、栄養状態の改善、生活習慣病の重症化予防、誤嚥性肺炎の予防などが期待できます。

対象疾患

腎臓病、肝臓病、糖尿病、膵臓病、心臓病、高血圧、高度肥満

胃・十二指腸潰瘍、貧血、消化管の術後

脂質異常症、痛風、摂食・嚥下障害

経管栄養のための濃厚流動食

クローン病及び潰瘍性大腸炎

低栄養(がんなど、ターミナル期も該当)

指導内容

買い物

衛生管理

調理、ミキサーの扱い方

とろみのつけ方

保存(食材、調理済み食品など)

摂取状況の確認(摂取量、姿勢など)

他職種からのアドバイス

身体計測(栄養状態の評価)

費用

 健康保険または介護保険を適用して、月2回まで利用いただくことができます。

介護保険

1割負担 2割負担 3割負担
544円/回 1,088円/回 1,632円/回

 ※介護保険の認定を受けている方は、健康保険より介護保険が優先されます。

健康保険

1割負担 2割負担 3割負担
530円/回 1,060円/回 1,590円/回

申し込み方法

介護保険の場合

 担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)へご相談ください。

医療保険の場合

 主治医の指示書が必要になります。主治医にご相談ください。

イベント情報

 入院や外来の患者さまだけでなく、地域全体に食事の大切さを広める活動を行っています。
 一緒に食事をとることで、交流の輪も広まっています。
 お気軽にご参加ください。
 ※一部予約が必要な教室があります。

健康ランチ教室

 食事を摂りながら、食事内容や量・味付け・調理のポイントなどを勉強できる教室です。集団栄養指導の一環として生活習慣病の患者さまを対象に行っています。
 血糖値やメタボ、尿酸値が気になる方にオススメです。付き添いの方も1名までご参加いただくことが出来ます。

利用料金

3割負担の方

参加費 栄養食事指導料 合計金額
550円 240円 790円

2割負担の方

参加費 栄養食事指導料 合計金額
550円 160円 710円

1割負担の方

参加費 栄養食事指導料 合計金額
550円 80円 630円

付き添いの方

参加費 栄養食事指導料 合計金額
790円
-
790円

2019年10月現在

料理教室

 当院通院患者さまだけでなく、地域の方の健康に貢献するために開催しています。

栄養教室

 管理栄養士による生活習慣病予防のための講座です。